脱炭素化・資源循環にあわせた掛け算のヒント
地域の資源をエネルギーに変えて最大限活用する
下川町の基本情報
- 人口:3,339人
世帯数:1,785世帯
面積:644.2平方km
( 平成30年1月1日現在 )
取組の掛け算
- 脱炭素化・資源循環
脱炭素化・資源循環の仕組みづくり
地域でのエネルギー共有
- 暮らしやすさの向上
生活の営みの確保
「環境未来都市」下川町が目指す循環型森林経営
地場産業である林業・林産業を活性化させるため、循環型森林経営に取り組んでいる下川町では、公共施設や住宅の建設に地元産木材を利用するのはもちろんのこと、木炭利用、端材・間伐材・林地残材などの森林バイオマス原料利用、未形成炭の土壌改良剤や融雪剤利用など、「段階的に」利用して、森林の恵みをあますことなく有効活用している。
継続的な森林整備で雇用の場の確保と安定的な林産物を供給する
下川町では材木が伐採に至るまでの期間を60年と捉え、天然林約1,600ha、人工林約3,000haを町有林として所有している。公共施設や住宅の建設に地元産木材を利用することで、地域経済の活性化とともに建材の輸送時に排出するCO2の削減を図り、環境と経済的課題解決を両立させている。
地域のエネルギーを地域内でまかなう
平成16年度から、役場を中心とした地域熱供給システムや農業用育苗ハウス、製材加工場の乾燥施設などに木質バイオマスボイラーを導入し、地域資源を地元のエネルギーとして活用している。公共施設で利用する総熱量のうち約68%を供給しており、年間約1,900万円のコスト削減を実現している。
※ カスケード利用とは、資源を1回だけ利用するのではなく、使って性質が変わった資源や使う際に排出される廃棄物を新たな用途に使用するなど、製品として価値の高い順に可能な限り長く繰り返して利用すること。