脱炭素化・資源循環にあわせた掛け算のヒント

地域の資源をエネルギーに変えて最大限活用する

北海道恵庭市

下水道と廃棄物処理施設の集約化を活かした資源循環システム

キーワード: バイオガス発電下水道・廃棄物資源循環システム他事業間連携

恵庭市の基本情報

人口:70,397
世帯数:36,138世帯
面積:294.65平方km
( 令和7年1月末現在 )

取組の掛け算

脱炭素化・資源循環
脱炭素化・資源循環の仕組みづくり
コンパクトなまちづくり
公共公益施設の集約

恵庭下水終末処理場の概要

下水処理場は下水道管によって送られた汚水を処理して、きれいな水にして川に放流する働きをする施設である。恵庭下水終末処理場は、昭和55(1980)年の供用開始以降、市街地の発展に伴う人口増加にあわせ施設の拡大を図ってきた。

廃棄物処理事業との連携による、地域バイオマスや焼却排熱の利活用

令和2(2020)年に施設を整備し、現在は下水終末処理場、生ごみ・し尿処理場、ごみ焼却施設、バイオガス発電施設から構成されている。これらの施設で下水汚泥と地域バイオマス(生ごみ、し尿・浄化槽汚泥)を一緒に処理することで、より多くのバイオガスを発生させ、発電によるエネルギーの有効活用が可能となっている。加えて、ごみ焼却施設からの排熱を汚泥乾燥、消化槽加温、場内暖房・給湯の熱源として有効活用している。
また、バイオガス発電施設での発電量は処理施設全体の使用量を上回っている。

人口減少社会において使用料収入等の財源確保が難しい環境下における健全経営の持続化、加えてカーボンニュートラル実現のためのGX(グリーン・トランスフォーメーション)の加速化に向けて、垣根を越えた他事業間連携等が評価され、令和3(2021)年度国土交通大臣賞『循環のみち下水道賞』グランプリを受賞している。

バイオガス発電の流れ
バイオガス発電の流れ
恵庭下水終末処理場 汚泥乾燥設備の概要
恵庭下水終末処理場 汚泥乾燥設備の概要
バイオガス貯留施設
バイオガス貯留施設