脱炭素化・資源循環にあわせた掛け算のヒント

地域の資源をエネルギーに変えて最大限活用する

北海道苫小牧市

カーポートを活用した太陽光パネル、バイオマスボイラの導入

キーワード: オフサイトPPAカーポート型メガソーラーバイオマスボイラ

苫小牧市の基本情報

人口:165,590人
世帯数:91,421世帯
面積:561.58平方km
( 令和6年12月末現在 )

取組の掛け算

脱炭素化・資源循環
脱炭素化・資源循環の仕組みづくり
コンパクトなまちづくり
オフサイトPPAの導入

道内最大級規模のカーポート型メガソーラー

輸送用機械器具を製造する株式会社ダイナックスは、再生可能エネルギーの導入をはじめ、環境に配慮した製品群の拡充、生産体制の双方から、2050年カーボンニュートラルの達成に向けた活動を進め、省エネ、再エネ、および創エネへの取り組みを推進している。
同社の苫小牧工場は、”自然と共生するアメニティに満ちあふれた複合都市形成”を目指す苫小牧東部地域の工業団地に位置する。2024年、環境保全活動の一環として、従業員向けの駐車場にカーポート型メガソーラーを設置した。こちらのメガソーラーでの発電出力は1メガワットを超える道内最大規模で、太陽光発電所で発電した電力と併せて工場ですべて消費されている。また、災害発生時には、EV充電以外の電源としても利用可能となっている。

カーポート型メガソーラー(事例見学ツアーの様子)
カーポート型メガソーラー(事例見学ツアーの様子)

オフサイトPPAを活用した先行モデル

㈱ダイナックス苫小牧工場の太陽光発電は、地域事業者等とのオフサイトPPAにより取り組まれている。
PPA(Power Purchase Agreement)とは、PPA事業者である発電事業者と電力使用者との間で結ぶ契約モデルで、オフサイトPPAは、発電事業者が電力を使う場所の敷地外に発電設備を設置し、発電した電力を供給するモデルである。このPPAスキームは、太陽光発電システムの導入や維持管理等にかかるコストを抑えるなどのメリットがあるといわれている。

㈱ダイナックス苫小牧工場のオフサイトPPAの概要
㈱ダイナックス苫小牧工場のオフサイトPPAの概要

木製チップを活用したバイオマスボイラ

そのほか、㈱ダイナックス苫小牧工場では、木質チップを使用したバイオマスボイラを導入し、ガス使用量を削減している。バイオマスボイラでは産業廃棄物の解体材などを破砕した木製チップを活用することで、二酸化炭素の排出量の削減と同時に、廃棄物の削減にも効果がある。