コンパクトなまちづくりにあわせた掛け算のヒント
まちに魅力やにぎわいを生む工夫をする
富良野市の基本情報
- 人口:22,280人
世帯数:10,976世帯
面積:600.71平方km
( 平成29年12月末日現在 )
取組の掛け算
- コンパクトなまちづくり
公共公益施設の集約
まちなか居住の推進
- 暮らしやすさの向上
生活の営みの確保
フラノマルシェが生んだまちなかの回遊性
テレビドラマ「北の国から」のロケ地として全国的に知られるまちであるが、そのにぎわいは郊外の観光施設に限られ、中心市街地は年々衰退の一途をたどっていた。富良野市は、地域センター病院の移転問題を契機に、中心市街地活性化基本計画を策定。ふらのまちづくり株式会社が公益的ディベロッパーの役割を担い、富良野らしい景観を備えた「にぎわい滞留拠点」であり、「食文化の発信基地」となる「フラノマルシェ」が整備され、さらにまちなか居住の推進へと展開している。
富良野の農と食の魅力を活かした滞留拠点フラノマルシェ
富良野は、道内で採れる野菜で作っていないものはないというほどの野菜王国。フラノマルシェにある農産物直売所「オガール」は、JAふらの直営の地元農産物と加工品の直売所。より付加価値の高い加工品を作ることで雇用の創出も図っている。また、ファーマーズマーケット等のイベントを通じて富良野の農と食の魅力を発信するとともに、まちの玄関口としてのインフォメーション機能の充実、憩いの空間づくりを図ることで、観光客とともに市民も集うにぎわいの滞留拠点となっている。
フラノマルシェを契機にまちなか居住を推進
まちなかを回遊する観光客や市民の増加が一因となり、空き店舗が減り、新たな雇用も生まれた。また、フラノマルシェの隣接地に、市街地再開発事業(通称:ネーブルタウン事業)により、商業・賑わいゾーン(商業施設、全天候型地域交流ホール、住宅等)、医療・福祉ゾーン(サービス付き高齢者向け住宅、クリニック、調剤薬局、市立保育所等)を有する複合都市機能を配置し、3世代交流が可能な生活の街の実現を目指している。