地域公共交通の充実を図る
三豊市の基本情報
- 人口:59,500人
世帯数:23,085世帯
面積:222.70㎢
( 令和5年3月1日現在)
取組の掛け算
- 暮らしやすさの向上
交通ネットワークの充実
介護事業所の共同送迎
- 暮らしやすさの向上
ICTやAIの活用
「多極分散型ネットワークのまち」でコミュニティバスの充実を図る
三豊市は2006年に7つの町の対等合併で発足し、7つの拠点が存在する「多極分散型ネットワークのまち」を目指している。2019年、「三豊市活性化プロジェクト」がスタート。「交通・移動」を切り口として企業を巻き込んだ「人」「モノ」「サービス」などの課題解決への取組である。市内交通は鉄道が2路線、航路が2航路、コミュニティバスが12路線あり、中でもコミュニティバスは市内全域をカバーし、1乗車100円だが、車社会でなかなか普及が進んでいなかった。利用促進の取組としては、デジタルシステムの導入によるサービス向上や乗り方講座などを行っている。今後もコミュニティバスを核として捉え、「行きたいときに行きたいところに行けるまち」の実現を目指している。
福祉MaaSで介護事業所の送迎を効率化
2020年度、経済産業省の地域新MaaS創出推進事業での先進パイロット地域に選定され、企業と連携し、AIを活用した共同送迎モデルを導入し実証実験を行った。複数の通所介護事業所における共同送迎や、車両の空き時間を活用した買い物などのお出かけサービスである。異なる施設の利用者が乗り合わせることで効率化を追求し、車両と人員の削減につながった。
その成果をふまえて2022年度からは、運営を社会福祉協議会が行い、運行をエリアごとの交通事業者(タクシー会社)に委託する形で本格運行を行っている。
離島での交通・物流・医療の取組
三豊市の離島(粟島)の活性化を目指し、2020年度に開始した「スマートアイランド推進プロジェクト」では、企業と連携して、ICTやドローンなどの新しい技術を駆使して、離島が抱える課題の解消を目指している。グリーンスローモビリティ(環境に優しく時速20km未満でゆっくりと走る電気自動車)の運行や、予約・運行管理システムの導入、運行エネルギーの脱炭素化と環境価値取引、ドローンによる物資輸送、IoT医療機器を使ったオンライン診療・服薬指導の実証実験を行っている。2022年度、グリーンスローモビリティは週4日、1日6便の運行で地域住民や観光客の移動を支えている。