北海道鹿追町における「北の住まいるタウン」の取組
乳牛ふん尿等の悪臭問題などを解決し、クリーンな農村地域に
平成 19 年に集中型バイオガスプラント、堆肥化プラント、コンポスト化プラントが整備 された鹿追町環境保全センター(中鹿追バイオガスプラント)で、家畜ふん尿や小麦のわらなどの敷料、市街地の生ゴミ、下水汚泥の処理を行っています。また、平成28年には瓜幕バイオガスプラントが整備され、この2基で、町の8割の家庭の電力を賄える発電量を誇っています。
バイオガスプラントで製造した液肥や堆肥は、農地へ還元しています。
廃棄物処理施設を集積させることで、廃棄物処理の効率化、処理費用の低減を実現しています。
当センターは、周辺の利用農家(酪農家) と鹿追町が組織する「鹿追町バイオガスプラント利用組合」が運営しており、組合長は鹿追町職員が 兼任し、職員として町民の雇用が創出されました。
施設は町が国や道の補助を活用して建設し、運営管理費は家畜ふん 尿の処理料や液肥の散布料等でまかなっています。
従来は各農家が独自に行っていた家畜ふん尿の回収、液肥化、液肥散布に係る作業を全て当センターが行うことで、農家の労力的・精神的負担を低減しています。低減した労力を、家畜管理に振り向けることで、牛の飼養頭数が2割増加するなど、生産規模の拡大につながっています。
家畜ふん尿の処理過程で得られたバイオガスは、電気や熱として施設内で活用し、余剰電力は売電しています。また売電収入は施設運営経費に充てています。
- 鹿追町環境保全センター(左:瓜幕/右:中鹿追)
- 鹿追町環境保全センター(中鹿追)の概要